母の日の由来とカーネーションについて

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感謝の気持ちをささげる日

今ではすっかり母の日は定着しており、多くの日本人がこの日を意識しているでしょう。
この母の日の由来については諸説あるのですが、由来の一つとされているのは古代ローマ時代に行われていたという春祭りです。
これは神々の母であるリーアに対する感謝をささげるための祭りであり、この日が母の日となったとされているのです。

また、17世紀頃のイギリスでは復活祭の40日前にあたる日曜日をマザーズ・サンデーと呼んでいて、この日は労働者が里帰りして母親と一緒に過ごすことになっていたため、これも母の日の由来とされています。
定説となっているのは、1905年の5月9日にミセスジャービスが亡くなり、それを追悼しようと母の日の普及運動が行われて、結果的にこの日が母の日になったというものです。
アメリカで5月の第2日曜日が国民の祝日である母の日と制定されて、これが世界中に広まりました。

日本においては1913年頃にキリスト教会や日曜学校などで母の日が始まって、1947年には公式に母の日が制定されました。
今では母への感謝のための日となっていますが、これを提唱したアンナ・ジャービスは平和を願う母親たちの運動を記念するという意味も込めています。
そのため、やがて母の日の商業化が進んでいくと、提唱者であるアンナ・ジャービスはこの流れを止めようとしました。
今ではそのような本質的な意味はすっかり失われており、単にカーネーションを贈って母に感謝をする日となっています。

どうしてカーネーションなのか

カーネーションには母性愛や母と子という意味が込められている花であり、だからこそ母の日の定番となっています。
かつてキリストの死を見送った聖母マリアが流した涙からカーネーションが生まれたという話もあります。
白いカーネーションは生きていた頃のキリストとマリアを象徴しており、赤いカーネーションはキリストの体から生じた血の色や復活を果たしたキリストを象徴しているとされます。

ミセス・ジャービスはこのようなカーネーションを好んでいたことから、元々ミセス・ジャービスのために作られた日であるため、母の日の象徴としてカーネーションが定着したのです。
実際にミセス・ジャービスの追悼式においては参列者は白いカーネーションを渡していました。
そのあと、提唱者である娘のアンナは、母がまだ生きているなら赤いカーネーションをつけるようにすることを提案して、その結果、やがて生きている母へ赤いカーネーションを贈るようになったのです。

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日本においては最初の頃は母のあるなしで色分けしていたのですが、これは子供の心を傷つけるとして、やがて赤に統一されるようになりました。
かつては造花が中心だったのですが、今では生花のカーネーションが増えており、色もピンクやオレンジなどが使われることも多くなっています。
また、プリザーブドフラワーなど長期間枯れずに保存ができるようなものもあるので、母の日のおすすめプレゼントとして人気が出ています。
これから母の日を祝う際には、感謝の気持ちとともに、平和を願う気持ちも忘れないようにしましょう。